USAにおけるスポーツビジョンのはじまり

スポーツと視覚に関する研究が、アメリカで始まったのは1930年代といわれている。その後、研究の数は1940年代に4件、1950年代に18件、1960年代74件と徐々に増加していった。1970年代半ばになるとスポーツと視覚の研究は急増し、研究機関の設立が望まれるようになった。

1976年にOptometristの集まりであるAmerican Optometric Association(AOA)にスポーツビジョン研究部門設立の動きが始まり、1978年に、Sports Vision Section(AOA-SVS)が設立された。AOA-SVSは、1979年からスポーツ選手の視覚能力の検査を開始し、1984年にはロサンゼルス・オリンピックにおいて、ビジョン・ケア・センターを提供している。

1984年には別の研究機関として、National Academy of Sports Vision(NASV)が設立された。AOAが、Optometristだけの集まりに対し、NASVはOptometrist、Ophthalmologist、Optician、スポーツトレーナー、スポーツコーチや選手まで参加できる。NASVは現在、International Academy of Sports Vision(IASV)に名称変更されている。

日本におけるスポーツビジョンのはじまり

1986年にAmerican Optometric Association – Sports Vision Section -(AOA-SVS)の研究者フィリップ・スミス氏を白山晰也氏(㈱東京メガネ社長:当時)が日本に招き「スポーツビジョン講演」を開催した。これが日本におけるスポーツビジョンのルーツとされている。白山氏は同年スポーツビジョンセンターを開設し、さらに1988年にはスポーツビジョン研究会の発足にも尽力した。

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