トップページにもどる

書籍

スポーツビジョン 第2版

B5・180頁・図表187点
定価(2,300円+税)
発行元 : 東京都台東区小島1-7-13 NKビル2階(有)ナップ
Tel 03-5820-7522
Fax 03-5820-7523
http://www.nap-ltd.co.jp

 

 スポーツビジョン第2版では、初版以後に得られた研究成果や新しく展開したジャンルの知識も取り入れスポーツと視覚の問題をさまざまな方面から考えていただけるようにした。第1章でものが見えるメカニズムをわかりやすく解説し、第2章ではいわゆるスポーツビジョンの話を中心に、その測定方法から評価方法とその結果について。視機能を鍛えて競技力の向上をはかるビジュアルトレーニングについては第4章でトレーニングの基本から具体的な方法までイラストにてわかりやすく展開。 ほか、スポーツと視覚に関するトピックスや情報を紹介している。  

 

 

■編集

スポーツビジョン研究会代表  真下一策

■執筆者

正化  圭介 中国労災病院眼科
土肥美智子 東京慈恵会医科大学放射線医学教室
石垣 尚男 愛知工業大学
白山 晰也 株式会社東京メガネ
真下 一策 そごう横浜店眼科クリニック
吉井  泉 大阪府立大学総合科学部
加藤佳奈子 大阪大学大学院歯学研究科
石橋 秀幸 元広島東洋カープトレーニングコーチ
湯本 典子 慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター
小谷津孝明 慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター
鎌田  芳夫 東京慈恵会医科大学眼科学教室
高橋  洋子 東京慈恵会医科大学眼科学教室
坪田 一男 東京歯科大学市川総合病院眼科
白山 聡一 株式会社東京メガネ
田原 博史 株式会社アイパワー・スポーツ
古嶋 正俊 大分医科大学眼科学教室
森   照明 国立療養所西別府病院
上野 純子 日本体育大学健康管理学研究室
原田 純子 日本クラブユースサッカー連盟
安藤  純 安藤眼科医院

(執筆順)

 

スポーツビジョン」とは,スポーツと視覚および視覚器に関する系統的な研究領域を示すことばであり
① 視機能の測定と評価
② 視力矯正
③ ビジュアルトレーニング
④ 眼の保護
などのテーマが含まれている。

 

 

 

     
■主要目次
第1章 ものが見えるメカニズム
 
第2章 スポーツビジョン 
 1.スポーツビジョンとは
 2.スポーツビジョンの測定と評価
 3.スポーツビジョンと競技種目
   
第3章 視力矯正
1.はじめに
2.コンタクトレンズ
3.角膜屈折矯正手術
4.眼 鏡  
   
   
第4章 ビジュアルトレーニング
1.はじめに
2.ビジュアルトレーニングの実際
   
第5章 眼の保護
1.眼外傷とその予防
2.スポーツにおける眼科的メディカルチェック 
   
第6章 子どもの眼
1.学齢期の眼
2.ユースサッカー選手の眼
3.高校生のスポーツと眼
   
COLUMN
脳機能の視覚化─視覚の画像化─
有効視野
動くものを見る力の決め手は何だ?
動体視力と咬み合わせ
垂直方向の動体視力
3Dスポーツビジョントレーニングソフトの開発
キャッチャーミットの色の効果
速度見越し
眼と脳とスポーツ
ナブラチロワのメガネ           など

 

 

  ■一部内容の紹介 
 
VI. スポーツビジョンの研究テーマ

スポーツビジョンSportsVisionとはスポーツと視覚の関係を総合的に研究する科学であり、その内容は眼科や神経生理などの医学から心理学、体育学などさまざまな分野に関係している。
①測定と評価、②視力矯正、③ビジュアルトレーニング、④眼の保護の4つの大きなテーマがある。それぞれについては各章で詳しく述べられるので、ここでは簡単な説明にとどめる。
 
 
       
 

1. 測定と評価


スポーツに関係の深い視機能を測定し、競技力との関連を研究する。AOAは前述の17項目で各競技種目ごとに関連を分析している。表1はAOAの発表による種目別の視機能重要度表で、視機能の数字が5になるほど重要度が増す。これによると、野球の打撃.ホッケーのゴールキーパー、ラケットボール、サッカー、テニスなどの球技と、スキーやカーレースのように選手の方が高速で移動する競技で視機能の重要度が高く、レスリングやランニング、水泳ではそれほどではない。

 

2. 視力矯正


静止視力は見る力の基本的な能力であるが、これを訓練でよくすることはできない。 したがって静止視力の不足に対しては眼鏡やコンタクトレンズによる矯正が必要となる。また最近は角膜手術によって矯正をする方法も開発されている。視力矯正の程度や方法については競技種目ごとに考える必要がある。

 

3. ビジュアルトレーニング


動体視力、眼球運動、瞬問視などではトレーニング効果が認められており、これらをトレーニングして競技力の向上をはかる方法が考えられている。 ビジュアルトレーニングはスポーツビジョン研究の中で最も重要なテーマであるが、競技力向上に対するビジュアルトレーニングの効果を客観的に証明することは容易ではない。 ビジュアルトレーニングを考えるには一般的なトレーニング理論を理解しておく必要がある。

 

4. 眼の保護


眼は視覚に関係する最も大切な感覚器官である。眼の傷害はスポーツ生活を妨げるだけでなく、時には日常生活にも支障をきたす重犬な障害を残すこともある。眼の状態を医学的にチェック(眼科的メディカルチェック)することにはじまり、次に眼のスポーツ外傷あるいは障害の発生原因を分析し、それを防ぐ具体的手段を考える。アイブロテクターの使用が効果的であるが、それには競技規則の改正が必要となる場合もある。

 

 
  VII. わが国のスポーツビジョン  
 

1986年に、(株)東京メガネ白山社長がAOAからフィリップ・スミス氏を招聰し、わが国はじめてのスポーツビジョン講習会を開催。 そしてこの年、そごう広島店内に国内初のスポーツビジョンセンターを開設した。翌1987年には東京にもスポーツビジョンセンターをつくり、本格的に研究を開始した。日本バスケットボール協会の協力を得てバスケットボール選手のスポーツビジョン検査を行ったところ、トップ選手の視覚能力が高いとの結論を得た。
1988年2月に、日本体育協会スポーツドクターの真下一策氏、愛知工業大学の石垣尚男氏、東京メガネの遠藤文夫が中心となって「スポーツビジョン研究会」を設立した。その後は、野球、サッカー、テニス、卓球、バレーボール、ボクシングその他オートレースや競艇にいたるまで約2,500名の選手の分析を行い、その結果を日本臨床スポーツ医学会、日本体力医学会、日本体育学会などで発表している。1996年からは公開の研究会を主催し会員の研究発表の場としているが,現在、医師、トレーナーやコーチ、体育学者、選手など約500名のメンバーを擁している。